2022年6月度の座談会拝読御書、「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)」に、「諸余怨敵皆悉滅摧」という言葉が出てきます。
重要な御文なので、御書講義の内容から、読み方や意味について確認しておきたいと思います。
2022年6月度の座談会御書「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)」の講義
2022年6月度の座談会御書「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)の拝読の範囲は以下のとおりです。
拝読範囲の本文
なにの兵法よりも法華経の兵法をもちい給うべし。「諸余の怨敵は、みな摧滅す」の金言むなしかるべからず。兵法・剣形の大事もこの妙法より出でたり。(御書新版1623ページ9行目より)
とありますが、これは「新版御書全集」の表記で、「御書全集1192ページ15行目~」、つまり、従来の御書では、「諸余の怨敵は、みな摧滅す」の部分が「諸余怨敵・皆悉摧滅」と漢文となっています。
意味は同じでも、「諸余怨敵皆悉摧滅」と仏法用語らしい表現かと思います。そして、読み方は、「しょよおんてきかいしつさいめつ」となります。
以下が、拝読範囲の通解(現代語訳)となります。
「どのような兵法よりも、法華経の兵法を用いなさい。「その他の敵は、皆ことごとく打ち破る」(『法華経』薬王品)との金言は、決して空言であるはずがない。兵法や剣術の真髄も、この妙法から出たものである。
ではさっそく、「諸余怨敵皆悉摧滅」他の仏法用語の意味を確認しまししょう。
2024
「諸余の怨敵は、みな摧滅す」とは▼
『法華経』薬王品の文で、法華経を受持する無量の功徳によって、一切の魔を打ち破ることができ、それ以外のさまざまな敵をも打ち破ることができる、との意。
「兵法・剣形の大事」とは▼
兵法(戦闘の作戦・戦術)と剣形(剣法・剣術)の根本・真髄。
拝読範囲の講義に際しての参考
諸余怨敵・皆悉滅摧(しょよおんてきかいしつさいめつ)とは、法華経薬王品第二十三の文です。『諸余の怨敵は、皆悉な滅摧せり』と読みます。
法華経を受持する無量の功徳によって、一切の魔を打ち破ることができ、それ以外のさまざまな敵をも打ち破ることができる、という意味です。
法華経の兵法は絶対無敵である。法華経の兵法をもって打ち破れないものは無いとの確信が大切です。お題目で打開できない試練などはない。信心で変毒為薬できない苦難などはない、という確信が大切になってきます。